2010年08月15日

書き物

 父が何かを言っている。僕は耳を近づけた。
「消しゴムはあったかな」
「2階か……」
「ここに消しゴムはあったかな」
「2階か……」
 父はずっと消しゴムを探していた。何か書き物の仕事をしているのだろう。今も熱心に父は働いているのだ。シーツは血のような色で汚れていた。腕はすっかり細くなり、所々黒ずんでいた。
 僕は何もできなかったが、父を言葉に収めておきたくなった。そして決めた。

posted by 望光憂輔 at 22:22| ソロ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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