2010年07月30日

絆創膏

 お祖母さんがどこからかこれはいいと言って出してきたので、ユウちゃんはどんどんピンポン玉を投げた。ピンポン玉は部屋中を跳ね回って賑やかに音を立てた。それはユウちゃんの足元にもまとわりついて、とうとうユウちゃんは踏んでしまったのだった。

「血が出た?」みんなが駆け寄って心配した。
「出た」と言った。
 お祖母さんが絆創膏を持ってきた。
 僕はユウちゃんの足の裏を見たけれど、赤いものはどこにも見えなかった。

「絆創膏貼って!」

「ここ?」
 何もない場所に、僕は絆創膏を貼った。
 ユウちゃんは、安心してピンポン玉を投げ始めた。


posted by 望光憂輔 at 19:53| いとくるしい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。