「はい、餃子ができました。食べてください」
数秒で食べ終えると、またピアノの上に持って行き手早く餃子を作って戻ってくる。
「お茶入れます」
接客中なので、ユウちゃんは敬語になる。
「餃子になります。お食べください」
「ありがとう。いただきます」
食べ終えると、またピアノの上に戻って行きまたすぐに餃子を作って持ってくる。そんなことが何度も続き、まるで餃子の大食い大会をしているようだが、胃袋は満ちることなく、それはユウちゃんが飽きるまで続くのだった。
「はい、じいちゃんの好きな餃子です」
「ありがとう」
と言って、じいちゃんも食べた。
際限なく続くかと思われたそれは突如終わった。材料が尽きたのだろうか。